助成金概要

65歳超雇用推進助成金(高年齢者雇用環境整備支援コース)は、高年齢者が働きやすい職場環境を作るために、高年齢者雇用環境整備の措置(後述)を実施した場合に支給される助成金です。

取組み内容によってはあまり受給額は高くはありませんが、高年齢労働者に長く働いてもらうために取り組みを行いたいという事業所で活用できる助成金です。

なお、申請するには申請日時点で一定の要件を満たした60歳以上の雇用保険被保険者が在籍している必要があります。

支給額

以下の1、2のいずれか低い額が支給されます。

① 支給対象経費(高年齢者雇用環境整備措置の実施に要した経費で、計画実施期間内に契約発注、納品、制度の施行等を行い、支給申請日までに支払いが完了したものに限る。)の60%<75%>(中小企業事業主以外は45%<60%>)

② 支給対象被保険者(申請日時点で一定の要件を満たした60歳以上の雇用保険被保険者)1人につき28万5千円<36万円>を乗じた額

※ <>内は生産性要件を満たす場合の金額です。生産性要件についてはこちら。

申請までの流れ

【前提】就業規則に高年齢雇用安定法に準じた規定をしていること
前提として、雇用環境整備計画書の提出の約1年前から就業規則に「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律第8条または第9条第1項」に対応した規定が定められていて、労働基準監督署へ届け出ている必要があります。

用語の説明

高年齢者等の雇用の安定等に関する法律
第8条…60歳以上の定年を定めていること
第9条第1項…①定年の引き上げ、②継続雇用制度の導入、③定年の定めの廃止のいずれかの措置を講じていること

①雇用環境整備計画書の提出
高年齢者雇用環境整備措置として何を行うか、計画の実施期間等を検討し、計画書を作成。
雇用環境整備計画の実施期間の開始日から6ヵ月~3ヶ月前に提出。

②計画の認定
事業所への訪問調査により、提出された雇用環境整備計画書の正当性、妥当性等を審査。
後日、認定または不認定の結果が事業所へ通知される。

③高年齢者雇用環境整備措置の実施
提出した雇用環境整備計画書に沿って、高年齢者雇用環境整備措置を実施。
詳細は後述。

④支給申請
雇用環境整備計画の実施期間の終了日翌日の6ヵ月後から2ヵ月以内に提出。

POINT

支給申請日の前日において1年以上継続雇用されている60歳以上の雇用保険被保険者であって、雇用環境整備計画の終了日の翌日から6ヵ月以上継続雇用されている者が1人以上いなければ申請できません。

⑤助成金の受給
審査は半年程度(申請時期、地域により変動)。

高年齢者雇用環境整備措置の内容

大きく次の(1)(2)に分けられます。

(1)機械設備、作業方法又は作業環境の導入又は改善による既存の職場又は職務における高年齢者の雇用の機会の増大

さらに(1)は次の3つに分けられます。

  1. 機械設備の導入又は改善
    高年齢者の雇用の機会を増大するために、主に指先、視覚、筋力等身体的機能を使う作業について、作業補助具その他機械設備の導入等により、その機能の低下を補完し、負担の軽減を図ること等により、高年齢者の職業能力を十分発揮できるようにすること。
  2. 作業方法の改善
    高年齢者の雇用の機会を増大するために、主に判断力、注意力等を要する作業について、作業指示の平易化等作業方法の改善により、判断力、注意力等の低下を補完し、作業における安全を確保すること等により、高年齢者の職業能力を十分発揮できるようにすること。
  3. 作業環境の改善
    高年齢者が安全に働けるようにするために、照明等の作業環境の改善により、作業効率を高めるとともに、負担の軽減を図ること等により、高年齢者の職業能力を十分発揮できるようにすること。

(2)高年齢者の雇用の機会を増大するための雇用管理制度の導入・見直しおよび高年齢者に対する健康管理制度の導入

さらに(2)は次の7つに分けられます。
なお、就業規則または労働協約に規定し、1人以上の支給対象被保険者に実施・適用することが必要です。

  1. 高年齢者の職業能力を評価する仕組みを活用した賃金・人事処遇制度の導入又は改善
    高年齢者の意欲及び能力に応じた適正な配置及び処遇を行うため、高年齢者の職業能力を評価する仕組み及びこれを活用した賃金・人事処遇制度の導入又は改善を行うこと。
  2. 労働時間制度の導入又は改善
    短時間勤務制度、隔日勤務制度など、高年齢者の希望に応じた勤務が可能となる労働時間制度の導入又は改善を行うこと。
  3. 在宅勤務制度の導入又は改善
    高年齢者の負担を軽減するための在宅勤務制度の導入又は改善を行うこと。
  4. 研修制度の導入又は改善
    高年齢者が意欲と能力を発揮して働けるために必要となる知識を付与するための研修制度の導入又は改善を行うこと。
  5. 高年齢者向けの専門職制度等の導入又は改善
    高年齢者の意欲と能力を活かすため、高年齢者向けの専門職制度の導入等、高年齢者に適切な役割を付与する制度の導入又は改善を行うこと。
  6. 健康管理制度の導入
    高年齢者に対し、医師又は歯科医師による健康診断を実施するための制度(人間ドックまたは生活習慣予防検診であって一定の要件を満たすもの)を導入すること
  7. その他
    1~6の他、高年齢者の雇用の機会の増大のために必要な高年齢者の雇用管理制度の導入又は改善を行うこと。

FAQ

Q対象被保険者がいなくても高年齢者雇用環境整備措置を実施すれば申請できますか?
A支給申請日の前日において1年以上継続雇用されている60歳以上の雇用保険被保険者であって、雇用環境整備計画の終了日の翌日から6ヵ月以上継続雇用されている者が1人以上いなければ申請できません。
Q高年齢者の雇用の機会を増大するための雇用管理制度を経費をかけず自社で導入した場合は申請できますか?
A雇用管理制度は専門家(社会保険労務士、人事・労務コンサルタントなど)に委託し導入した場合に支給対象となります。
なお、雇用管理制度の導入を専門家に委託した場合の経費は実際の委託費に関らず30万円とみなして(2回目以降は実費)支給額を決定します。
Qパソコンやプリンタなどの導入でも支給対象となりますか?
A高年齢者の担当作業における問題点との関連が認められないものや、汎用性が高いと認められる機器の導入では支給対象となりません。

お問合せ

ここで紹介したもの以外にも細かい要件があり、申請後には厳しい書類審査があります。
助成金に関する詳しい相談や手続き代行をご希望の方は下記よりお問合せください。
その他の助成金についてもご相談承ります。

お問合せはこちら