助成金概要

人材確保等支援助成金(雇用管理制度助成コース)は、次のいずれかの制度を導入・実施し、導入前と導入後を比べて離職率が一定以上低下した場合に支給されます。

①評価・処遇制度
②研修制度
③健康づくり制度
④メンター制度
⑤短時間正社員制度(保育事業主のみ)

導入する制度はいくつでも構いませんので自社にあった制度を選択することができます。各制度の詳細については後述します。

従業員の職場定着を図るために上記取り組みを行いたい、という会社で活用できる助成金です。

支給額

定額で 57万円<72万円>

※ 複数の制度を導入した場合でも金額は変わりません。
※ 支給は1度限りです。
※ <>内は生産性要件を満たす場合の金額です。生産性要件についてはこちら。

申請までの流れ

①雇用管理制度整備計画書の作成・提出
どの制度を導入するか検討し、導入する制度の概要等を記載。
制度導入の計画期間(3ヶ月以上1年以内)を設定する。
制度導入の6ヵ月~1ヶ月前の日の前日までに提出。

POINT

計画書提出前1年間の離職率を記載し、制度導入後の離職率と比較することで離職率が低下したか評価することになります。

②就業規則に導入する制度を規定・周知
計画期間内に就業規則に導入する制度を規定。

③制度の実施
計画期間内に導入した制度を実施。

④支給申請
計画期間の末日の1年後から2ヵ月以内に提出。

POINT

計画期間の末日から1年間の間の離職率を記載することで離職率が低下したかを評価します。

⑤助成金の受給
審査は半年程度(申請時期、地域により変動)。

制度の適用対象者

導入した制度は次の全てに該当する労働者(以下、通常の労働者)について、1人につき1制度以上実施する必要があります。

  • 事業主に直接雇用される者であって、事業主と期間の定めのない労働契約を締結する労働者であること
  • 当該事業所において正規の従業員として位置づけられていること
  • 所定労働時間が、当該事業所の同じ職種で働くフルタイムの正規従業員と同等であること
  • 社会通念に照らして、労働者の雇用形態、賃金体系等(例えば、長期雇用を前提とした待遇を受けるものであるか、賃金の算定方法・支給形態、賞与、定期的な昇給の有無等)が正規の従業員として妥当なものであること
  • 雇用保険の被保険者(「短期雇用特例被保険者」、「日雇労働被保険者」を除く)であること(※「高年齢被保険者」は含まれます。)
  • 社会保険の適用事業所に雇用されている場合は、社会保険の被保険者であること(社会保険の要件を満たす者に限る。)

上記に該当しない契約社員やパートタイマーも制度の適用対象としても構いませんが、助成金上は通常の労働者に対してのみ制度を実施すれば差支えありません。

制度詳細① 評価・処遇制度

新たな制度の導入であって、次の全てを満たすことが必要です。

  • 通常の労働者に対する制度で、次の評価・処遇制度を導入する事業主であること。
    ・評価・処遇制度(評価対象者、評価者、評価基準、実施方法、反映方法等を定めた制度)
    ・昇進、昇格基準
    ・賃金制度(退職金制度、賞与を含む)
    ・各手当制度(通勤手当、住居手当、転居手当(異動手当)、家族手当、単身赴任手当、役職手当(管理職手当)、資格手当、海外赴任手当、地域手当、出張手当、その他通常の労働者の評価処遇制度に係る諸手当制度として適当であると認められるもの)
  • 導入した評価・処遇制度の対象となる労働者全員の賃金の合計額が低下していないこと。
  • 当該制度が実施されるための合理的な条件(勤続年数、人事評価結果、所属等の推薦等の客観的に確認可能な要件および基準、手続き、実施時期等)が労働協約または就業規則に明示されていること。
  • 諸手当制度を導入する場合は、基本給を減額するものではないこと。また、既存の手当を廃止して新たな手当を設ける場合は、新設する手当の支給総額が、廃止する手当の支給総額よりも増加していること。
  • 退職金制度を導入する場合は、事業所を退職する労働者に対して、在職年数等に応じて支給される退職金(年金払いによるものを含む。)を積み立てるための制度であって、積立金や掛金等の費用を全額事業主が負担するものであること(事業主が拠出する掛金に上乗せして従業員が掛け金を拠出する場合を除く。)。
  • 雇用管理制度整備計画期間内に退職が予定されている者のみを対象とするものでないこと。

制度詳細② 研修制度

新たな教育訓練制度、研修制度の導入であって次の全てを満たすことが必要です。

  • 通常の労働者の職務の遂行に必要な知識、スキル、能力の付与を目的にカリキュラム内容、時間等を定めた教育訓練・研修制度であること。
  • 生産ラインまたは就労の場における通常の生産活動と区別して業務の遂行の過程外で行われる教育訓練等であること(Off-JTであること)。
    ※ 講習時間の管理が可能であれば、通信講座やe-ラーニング等でも対象となります。
  • 1人につき10時間以上(休憩時間、移動時間等を除く)の教育訓練等であること。教育訓練等の時間のうち3分の2以上が労働関係法令等により実施が義務付けられていないものであること。
  • 当該時間内における賃金の他、受講料(入学金および教材費を含む)、交通費等の諸経費を要する場合は、全額事業主が負担するものであること。
    ※ 事業主が諸経費の一部又は全部を負担しない場合は原則助成金の対象とはなりません。
  • 教育訓練等の期間中の賃金については、通常の労働時の賃金から減額されずに支払われていること。教育訓練等が所定労働時間外または休日等に行われる場合は、割増賃金が支払われていること。
  • 当該制度が実施されるための合理的な条件および事業主の費用負担が労働協約または就業規則に
    明示されていること。
  • 雇用管理制度整備計画期間内に退職が予定されている者のみを対象とするものでないこと。

支給対象となる研修の例
新入社員研修、管理職研修、幹部職員研修、新任担当者研修、マーケティング技能研修、特殊技能研修 等

制度詳細③  健康づくり制度

法定の健康診断以外の健康づくりに資する新たな制度の導入であって次の全てを満たすことが必要です。

  • 通常の労働者に対する法定の健康診断に加え、次に掲げる項目のいずれか1つ以上の項目導入する事業主であること。
    ・胃がん検診
    ・子宮がん検診
    ・肺がん検診
    ・乳がん検診
    ・大腸がん検診
    ・歯周疾患検診
    ・骨粗鬆症検診
    ・腰痛健康診断
  • 医療機関への受診等により費用を要する場合は、費用の半額以上を事業主が負担していること。ただし、労働者が希望した医療機関において本人が負担した費用について、事業主が費用の半額以上を支給する方法でも差し支えない。
  • 事業主が診断結果・所見等の必要な情報の提供を受けて、その状況に対応した必要な配慮を行うことを目的としたものであること。
  • 当該制度が実施されるための合理的な条件および事業主の費用負担が労働協約または就業規則に明示されていること。
  • 雇用管理制度整備計画期間内に退職が予定されている者のみを対象とするものでないこと。

制度詳細④  メンター制度

新たなメンター制度の導入であって次の全てを満たすことが必要です。

  • 通常の労働者に対するキャリア形成上の課題および職場における問題の解決を支援するためのメンタリングの措置であること。会社や配属部署における直属上司とは別に、指導・相談役となる先輩(メンター)が後輩(メンティ)をサポートする制度であること。
    ※支援機関や専門家等による外部メンターを活用する場合でも差し支えありません。その場合のメンターは、外部メンターに係るサービスを業として提供し、メンタリングに関する知識、スキル(コーチング、カウンセリング等)を有しており、メンターとして適当な者であることが必要です。
  • メンターに対し、民間団体等が実施するメンター研修、メンター養成講座等のメンタリングに関する知識、スキル(コーチング、カウンセリング等)の習得を目的とする講習を受講させること。
  • 上記の講習を受講する際のメンターの賃金、受講料、交通費を要する場合、全額事業主が負担しているものであること。
  • メンター、メンティによる面談方式のメンタリングを実施すること。
    ※面談方式のメンタリングを補完する目的で電話やメール、テレビ電話等を活用することは可能です。
  • メンター、メンティに対し、メンター制度に関する事前説明を行うこと。
  • 当該制度が実施されるための合理的な条件および事業主の費用負担が労働協約または就業規則に明示されていること。
  • 雇用管理制度整備計画期間内に退職が予定されている者のみを対象とするものでないこと。

制度詳細⑤  短時間正社員制度(保育事業主のみ)

新たな短時間正社員制度の導入であって次の全てを満たすことが必要です。

  • 事業主が雇用している労働者または新たに雇い入れる労働者を短時間正社員とする制度であること。
  • 当該制度が実施されるための合理的な条件(短時間正社員制度を労働者に適用するための要件、基準および手続等)が労働協約または就業規則に明示されていること。
  • 雇用管理制度整備計画期間内に退職が予定されている者のみを対象とするものでないこと。

離職率を低下させる

助成金の受給には、制度導入後の離職率を制度導入前の離職率より低下させることが必要です。
低下させる離職率は会社の雇用保険被保険者数に応じて変わります。
ただし、制度導入後の離職率が30%以下となっていることが必要です。

離職率

離職率(%)=一定期間内に離職した雇用保険一般被保険者数÷雇用保険一般被保険者数×100

対象事業所における
雇用保険一般被保険
者の人数規模区分
1~9人 10~
29人
30~
99人
100~
299人
300人
以上
低下させる離職率 15% 10% 7% 5% 3%

FAQ

Q制度を導入した結果、離職率が低下しなかった場合でもいくらか支給されますか?
A離職率が低下しなかった場合はまったく支給されません。そのため、助成金目的での取り組みはおすすめできません。
Q制度導入前の離職率が0%でも申請できますか?
A申請可能です。制度導入前の離職率が0%の場合は、制度導入後の離職率も0%であれば支給対象です。
Q各制度で何をもって制度を実施したことになりますか?
Aそれぞれ次の内容をもって実施したことになります。

①評価・処遇制度
評価・処遇制度の導入を経て、制度に基づく評価を実際に労働者の処遇に反映させた、昇進・昇格が発生した、賃金・手当を支払った

②研修制度
研修制度の導入を経て、制度に基づく研修を実際に行った

③健康づくり制度
健康づくり制度の導入を経て、制度に基づく健康診断等を実際に行った

④メンター制度
メンター制度の導入を経て、制度に基づく面談方式によるメンタリングを行った

⑤短時間正社員制度
短時間正社員制度の導入を経て、制度に基づく処遇を実際に労働者に適用をさせた

Q1人のメンター(先輩)に対して複数のメンティ(後輩)が付いても問題ないですか?
A前記の「制度詳細④ メンター制度」の要件を満たしていれば問題ありません。
Q支給要件の1つに「定期健康診断等を実施していること」がありますが実施した証明書類は必要でしょうか?
A直近に行なった定期健康診断の契約書、領収書等が必要です。法定で対象とされている全ての労働者が受診している必要があります。

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